hinkochiのいきものーとβ

国内外のフィールドで見つけたいきものを紹介します。筆者は、進化生態学(動物・植物間相互作用)を専門とする大学院生です。

ツムギアリ

2週間ラオスへ調査に行ってきました!

道中でおなじみのツムギアリを発見。幼虫が出した糸で、葉を「紡いで」巣をつくる種です。
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なかなかアグレッシブなやつでして、
巣をちょいちょいとつつくと、中からアリが踊るように出てきて威嚇してきます。
噛まれるとかなり痛いので注意です。


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巣を剥がすとアリたちがやってきて、体をのばして葉と葉をつなぎとめてじっとしていました。
まるで自分が巣になるかのよう。


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周りの茎にはツノゼミの仲間がいて、ツムギアリが蜜を求めて頻繁に訪れていました。

そういえば、最近の研究で、アリと相利共生関係にある生物(花外蜜を出す植物やシジミチョウの幼虫など)が、アリを化学物質を使って「操作」していることがわかってきたみたいです(M.Heil 2015)。半翅目とアリの関係はまだ研究されていないみたいですが、このあたりも化学物質を使った面白い関係が潜んでる気がします。


20150904 ラオス OLYMPUS STYLUS TG-3 顕微鏡モード