秋の銀竜草
もろもろの仕事が落ち着いたので、友人と近郊の山へ。
林床で、ギンリョウソウモドキの花を見つけました。
葉緑素を持っておらず、全身真っ白な風貌をしています。
樹木と相利共生関係にある菌根菌に寄生し、おこぼれ(栄養分)をいただくちゃっかりものです。
こちらは果実。
果実は蒴果で、それが春に咲くギンリョウソウ(こっちは液果)との違いのようです(林ら 2013)。
ギンリョウソウの種子は、カマドウマなどの直翅目に食べられ散布される、という面白い事実が最近の研究で分かっています(末次 2014)。
ギンリョウソウモドキの方は蒴果なので、風散布でしょうか。
下に垂れ下がったままのギンリョウソウの果実と異なり、ギンリョウソウモドキの果実は上に持ち上がります。
この特徴は、風散布の効率を少しでも上げるための適応なのかな、と思います。
20150922 福岡市 OLYMPUS STYLUS TG-3 28mm+フラッシュ